年が明けてお正月が過ぎた頃、急にマロンが嘔吐をするようになりました。
ノアやリリーと違って、体質的に元々マロンは吐くことの多い子でしたが、
（ノアリリはごくたまに毛玉のみをコロンとキレイに吐くパターンで、マロンは昔から
未消化のフードや水と一緒に毛玉状にならない少量の抜け毛をこまめに吐くパターンでした）
今回の嘔吐物の内容は抜け毛があまり含まれず、胃液がメインでした。

嘔吐をし始めた頃のマロンは、吐いた後はスッキリするのか、比較的元気に過ごしていました。
起きている時は普段どおりに行動していましたし、遊びの時間もそれなりに楽しくしていました。
ただ、食欲はないようで、いつもの食事（ドライフード）はあまりとらなくなっていました。

マロンは元々吐くことの多い子だというのと、吐いた後は元気にしていたということもあり、
数日間は様子をみていましたが、あまりに食事をとらず、体重の減少も目立つようになったので、
比較的元気なうちに、動物病院につれて行くことにしました。
毛球症（過去に一度経験有り）か、急性胃炎（過去に一度経験有り）か、あるいは
一時的な風邪なのか、何かを誤飲したのか、何かで中毒を起こしているのか…と想定しつつ。

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2011年1月16日（日）。この日、病院で測定したマロンの体重は5.5kg。
昨年12月に自宅の体重計で測定した時には6.34kgありましたので、1ヶ月も経たないうちに
一気に体重が減少したことがわかります。いかに食事がとれず、嘔吐を繰り返していたか…。

体温は37.7度でやや低めの数値。1歳になる直前に一度急性胃炎になったことがあるマロンですが、
その時は体温が高めだったので、直感的に私はあの時と今回とは違う病気じゃないかと思いました。
また、今回体温が低いのも、食べずに体内でエネルギーが作られないことによるものじゃないかとも。

普段の生活では、猫が誤飲するようなものは出しっぱなしにはしていませんし、
人間の食べ物でも洗剤関係でも、猫が口にすることのないように環境づくりから徹底してはいましたが、
もしかして…ということもあるので、まずはレントゲン検査を受けることになりました。

レントゲン画像からわかったことは、とにかく今は胃腸（粘膜）が荒れていること。
胃はほぼスッカラカンの状態で、腸もガスがたまっているだけ。誤飲の形跡は見られませんでした。
これらのことから、A先生（今回初めて診てもらった）は「おそらく急性胃腸炎でしょう」と診断。
原因も、年末年始の急な冷え込みから風邪をひいたせいじゃないか…とのことでした。

とにかく、まずは続いている嘔吐を止めなければいけないので、その場で皮下輸液を行い、
その後、吐き止めの注射をしてもらいました。この日、血液検査は行わず。
（12月中旬に往診でワクチン接種してもらった際に、健康診断で血液検査も行っていて、
その時の数値にはまったく異常が見つからなかったというのが理由です）

お薬は胃腸薬（粉薬）を処方。1日2回マロンに与えることになりました。
また、少しでも早く症状を回復させる目的で、しばらくの間は毎日往診することになりました。
（皮下輸液と注射のため。通院はマロンにとって心身ともに負担が大きいので往診がベター）

また、今回のレントゲン検査では、胃腸以外にも気がかりな点が2つ見つかりました。
1つ目は、マロンの背骨の1箇所がヘルニアのような状態になっていたこと。
加齢によるものかわかりませんが、激しいジャンプのような遊びは控えたほうがいいようで、
今後も定期的な検査で様子をみることになりました。

2つ目は、左右の腎臓の大きさが微妙に異なっていたこと。
今回の嘔吐とはおそらく無関係であると思われるとのことで、これについても定期的な検査で
様子をみていったほうがよいとのことでした。というのも、12月に行った血液検査の結果では、
腎臓に関する項目にまったく異常が見つからなかったためです。

この日、マロンは帰宅してから一度だけ胃液を吐きましたが、容態は落ち着いていました。
まだ薬の効果は見られないようで、食欲がないらしく、食事はとりませんでした。

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2011年1月17日（月）。B先生（いつもの担当医）が往診にみえました（日曜はお休み日でした）。
前日に説明があったように、マロンには皮下輸液と注射の処置をしてもらいました。

また、B先生は前日に検査したレントゲン画像を持参してきていて、改めて腎臓の説明がありました。
やはり左右の大きさが違う点が気になるので、エコー検査をしたほうがよいとのことでした。
更に、胃の近くに白い影のようなものがうっすら見えるのが気になるとのことで、
これについてもエコーで詳しく見てみたほうがよいとのこと。
ということで、次の週末（1月22日）に再度マロンを病院につれていくことになりました。
エコー検査だけでなく、血液検査も改めて行う予定で。

引越しをして、今の動物病院で診てもらうようになって1年以上になり、
B先生には初診の時からお世話になっていたこともあり、私としても話しやすさから、
マロンの輸液処置をしてもらっている間に、何気なくヴァニラの話を切り出しました。
ヴァニラが1歳の時、ある日突然嘔吐が続き、あっという間に旅立ってしまったこと。
死亡解剖をして初めて、肥大型心筋症であったことがわかったこと。
普段の診察では、心雑音等の異常はまったく見られなかったこと。など…。

それらの話を聞いたB先生は、不安に思う私の気持ちを察してか、
「次の週末のエコー検査の際に、一緒に心臓のほうも見てみましょう」と提案されました。
どうせお腹の毛を剃られるなら、まとめて剃られてしまったほうがいいですし、
心臓に関して何も問題がないことがわかれば、それはそれで安心できますものね。
一応、これまでの7年間、マロンの心音に関しては異常を指摘されたことはなかったですし。

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次の週末を迎えるまでは、皮下輸液と注射のため、毎日往診が続きました。
B先生がお休みの日は、代わりにC先生（これまた初めて）が往診にみえました。
いつもお世話になっているこちらの動物病院の先生は、B先生はもちろん、A先生もC先生も、
おつきの看護師さんも、皆さんとても穏やかで優しい口調で話しかけてくださるので、
猫も私もあまり緊張せずに診てもらえることがありがたいです。

あれからマロンは一度も吐くことはなく、体重も5.4kg台をキープしていました。
お薬も効き始めているようで、元気だった頃と比較するとまだまだではありましたが、
自ら食器のあるテーブルに向かい、ドライフードを食べる姿も見られるようになりました。
たった2粒でも、カリカリを食べる姿を見ては涙。爪をとぐ姿を見ては涙。
ささいなことがとても嬉しく思える時間でした。

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2011年1月22日（土）。詳しい検査のため、マロンをつれて動物病院へ。
最初に血液検査をしてもらい、その結果が出るまでの間にエコー検査を受けました。
お腹の毛を剃られるマロンの姿は、まるで羊の毛刈りのようでした。

まず1つ目。レントゲンの画像で、胃の近くに見えて白い影のようなものについては、
エコー検査では何も見つかりませんでした。おそらく臓器の影がそのまま写ったのではないかと。
「もしかしたら腫瘍かも…」と心配していた私は、ここで一つ安心することができました。

2つ目。左右の腎臓の大きさが異なる件について。やはりエコーでも認められました。
臓器の大きさについては個体差があるものの、マロンの場合、どうやら片側の腎臓が萎縮し、
機能が弱くなってきているようでした。エコーでチェックしている最中に血液検査の結果が出て、
その内容からも、腎臓に異常があることが見てとれました。

昨年の12月に行った血液検査ではまったく異常が見られなかったというのに、たった1ヶ月で
BUN（尿素窒素）が75に。（正常値が16～36mg/dl。増加：腎機能障害、脱水、尿路閉塞）
Cre（クレアチニン）が4.4に。（正常値が0.8～2.4mg/dl。増加：腎機能障害、筋障害）
K（カリウム）が2.7に。（正常値が3.5～5.5mEq/L。低下：嘔吐、腎障害）
Cl（クロール）が114に。（正常値が115～125mEq/L。低下：嘔吐）

エコー検査と血液検査から、マロンは急性腎不全の可能性があると診断されました。
腎臓は2つあるので、片側の機能が落ちても、もう片側が正常に機能していると
症状としてあらわれるのが難しく、症状として出てきた頃には重い状態がほとんど。
数値的な変化は急のように見えても、もしかしたらマロンのカラダの中では
時間をかけて徐々に片側の腎臓の具合が悪くなってきていたのかもしれません。

最後、3つ目。念のために…ということで心臓もエコーで見てもらったのですが…。
予想外の診断結果に、言葉を失ってしまいました。まさかとは思っていましたが、
マロンは「肥大型心筋症」だったのです。ヴァニラと一緒の病気。憎むべきあの病気。
心筋の厚さを測定すると、7mmほどありました。また、僧帽弁では血液の逆流がみられました。

心雑音は認められないというのに…。これもヴァニラの時と一緒ですよね。
ただ、ヴァニラの時は死亡解剖をして初めて肥大型心筋症だとわかったということ。
マロンはこうして生きているうちに病気を発見できたということ。この違いは大きいです。
B先生が往診にみえた時、何気なくヴァニラのことを口にしていなければ、
おそらく今回のエコー検査では心臓を見なかったと思います。

生前のヴァニラのことを知らない今の動物病院の先生方にヴァニラのことを話すのは、
世間話的な感じになってしまいそうで、これまで遠慮していました。先生もお忙しいことですし。
それが今回、輸液をしている時間とはいえ、こうしてお話しすることができたのは、
何かヴァニラからのメッセージのようなものを私が受け取っていたからかもしれませんね。
また、その過去の話を受け流さずに聞き入れてくださって、こうして念のために
心臓の検査もしてくださったB先生には感謝せずにはいられません。

とにかく、急性胃腸炎の症状のもともとの原因が心臓と腎臓にあったことがわかったので、
この日から処方されるお薬の内容が変わりました。胃腸のお薬が心臓と腎臓のお薬（2種類）に。
輸液と注射に関しては、これまでどおり継続することになりました。
嘔吐や食欲不振が急性腎不全の尿毒症によるものですから、体内にたまった毒素を少しでも早く
尿と一緒に排泄させないといけませんので。（腎臓のお薬の中には経口吸着炭剤も含まれました）

しばらくはメインの治療が腎臓に関するものになるようです。
血液検査の数値が正常値に少しでも早く近づくように。
一応、腎臓疾患の子用の処方食（ドライフード）も数種類サンプルでいただきましたが、
食欲不振が続く中、これ以上の体重減少を避けることが最優先になるため、
落ち着くまでは今までどおりの食事で構わないとのことでした。

ここ数日、マロンが食べるものといえば数粒のドライフードとささみ（缶詰orフリーズドライ）で、
ささみの缶詰は総合栄養食ではないし、高たんぱくの食事は心筋症にはよくないのですが、
好んで食べてくれるものが限られるマロンなので、今は色々と選んでいる余地はありません。
食に関してはワガママ病なところがある子ですから、先々苦戦を強いられそうですが…。

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とりあえず、2週間後に再検査（血液検査）をすることにして、
それまでは引き続き定期的な往診（輸液・注射）と飲み薬で様子をみることになりました。
食欲に関しては微妙な状態が続きましたが、治療を開始してから吐かなくなったこともあり、
最初の1週間は5.4kg台をキープすることができていました。
次の週からまたマロンの体重が減少し始め、週の終わりには5.1kg台に…。

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2011年2月5日（土）。この日のマロンの体重は5.12kg。
午後にB先生が往診にみえて、輸液と注射の処置と、予定していた血液検査をしてもらいました。
夜になって病院から電話があり、血液検査の結果について教えていただくと、
BUNが75→41に、Creが4.4→3.8に、Kが2.7→3.4に、Clが114→113に変化していました。
いずれもまだ正常値の範囲には入っていませんが、良い方向に向かっているのがわかり、
私はもちろん、B先生のほうもほっと安心されていました。

「BUNが40くらいまで下がっていてくれるといいんですけどね…」とずっと話されていて、
実際の検査結果がまさに「41」という値だったのですから。
希望的なものであって、先生としても実際にはそこまで…という予想だったらしく、
このことは嬉しい驚きでもあったようです。治療の効果がみられるのはありがたいですね。

問題は、これだけ数値が改善されてきていても、食欲のほうがイマイチであったり、
体重が再び減少傾向にあることです。もうこれ以上痩せていくのはよくありませんから。
「とにかく今は食べてくれるものを与えるようにしてください」とのことでした。
なんとか体重の下げ止まりをさせないと…。

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2011年2月8日（火）現在、マロンの体重は5.19kg。
2日前の2月6日（日）には体重が4.96kgとこれまでで最も低い数値になりましたが、
その後キレイな毛玉を吐いたこともあり（いつもと違って毛玉のみのゲーでした）、
お腹がスッキリしたのか、少し食欲が出てきたように思います。
大好きなささみや馬肉を中心とした食事をこまめにとるようにしたこともあり、
こうして再び5kg台にすぐに戻れたのではないでしょうか。
（食事以外に、飲み物やサプリなどで出来る限りのフォローもしていますし…）

普段のマロンの様子については、あまり大きな変化はありません。
ノアやリリーと違って、そもそもやんちゃに部屋を走り回るような子ではありませんから、
まったりと過ごす時間が多いです。リリーに対して「フシャー」するのも相変わらずですし…。

もちろん、こうしたマロンの容態について油断するのは危険だというのは承知しています。
生前ヴァニラが急性腎不全と診断され入院した時、翌日に面会に行った時には
容態も安定していて、順調に回復してきているとのことでしたが、その翌朝には呼吸が停止し、
病院から連絡があった時には、ドクターが心臓マッサージをしていて既に手遅れだったのですから。
マロンもいつそうなってもおかしくはないのだと、自分に言い聞かせています。

マイナス思考ばかりはよくないとわかっていても、毎晩のように「朝、目が覚めた時に…」と
最悪のことを想定してしまい、不安で眠れなくなっています。気づけば不眠症。
とにかく今はマロンの生きようとする力を信じて、後悔のない時間を過ごしたいと思います。
そのためにも、私自身が再びダウンするようなことがあってはいけませんよね。
休める時にしっかり休めるように心がけます。魔の花粉症シーズンも到来ですし。

とりあえず、次の血液検査は2月26日（土）になりますので、
それまでは定期的な往診とお薬を続け、次回の検査結果で少しでも数値がよくなることと、
体重のほうも下げ止まって、できれば100gでも増やしたいところです。
以前のような吐き気や嘔吐が治まった今は、それら2点が改善されてから
今後の治療方針が方向付けされるものと思われます。

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ここまで書くのにかなりの時間がかかりました。
パソコンに向かう時間もあまり持てずにいましたし、いざ書こうとすると
妙な不安感がこみ上げてしまって、キーを打つ指が止まってしまっていましたので。
支離滅裂でただただ読みにくい長文をご覧くださった方、どうもありがとうございました。

前記事ではたくさんのコメントをいただいたことにも、深く感謝いたします。
お返事はおろか、皆さまのサイトにもお邪魔することができずに申し訳ありません。
何事もなく新年を迎えていれば、もっと違う形でネット活動をできていたはずなのに…。
私自身も皆さまとの交流を楽しみにしていましたので、とても残念に思います。

今後の当ブログについては、本当の意味でマロンのことを落ち着いてみられるようになるまで
記事の更新はお休みさせていただこうと思います。ご了承くださいませ。
（マロンと私自身に余裕ができた時には、覚書の内容で検査結果のみ記事にするかもしれませんが…）
最悪の結果だけは、お伝えするような日が来ることのないことを祈っています。

自分では皆さまのところにお邪魔して足跡を残すこともできないというのに、
本記事のコメント欄を開けておきますことを、どうかお許しください。
今は皆さまの優しさにすがり、甘えたい気持ちでいるのです。
眠れない夜に、皆さまからいただいたあたたかいコメントをいつも嬉しく拝見しています。
今回もお返事できずに恐縮ですが、何かメッセージがあれば足跡を残してくださいね。
どうぞよろしくお願いします。



皆さまのお家の猫ちゃんが、みんなみんな健康で長生きしますように。

2011年2月9日　『ノルのるLife更に満喫中』　管理人Chocolat

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ここからは業務連絡です。（個別にご連絡できずに申し訳ございません）

1月の私の誕生日にバースデーカードを送ってくださったd様。
憶えていてくださったんですね。今年もお祝いくださってとっても嬉しかったです。
本当にどうもありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
マカロンのカードが可愛くて、思わずニンマリしてしまいました。

ブログのリンクの件で、メールでお問い合わせくださっているY.M様。
お返事できずにいて申し訳ございません。リンクの件はどうぞご自由にお願いします。
可愛い白ノルちゃんのお写真、メールに添付くださってありがとうございました。
まだまだ寒い日が続きますので、Y.M様もおカラダご自愛くださいませ。

メールでブログお引越しの連絡をくださったJ様。
まだ新ブログにお邪魔することも、リンクの変更をすることもできずごめんなさい。
もう少し落ち着いてパソコンに向かえるようになったら、作業にとりかかるつもりです。
それまで今しばらくお時間をいただけたらと思います。